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加速する映画のデジタル化



映画が誕生してから120年。モノクロのサイレント映画から始まり、音声が入り、さらにはカラーになりと、技術の進化は日進月歩を遂げています。そしていま、「デジタル化」の急速な発達で、また映画界全体が大きく変わろうとしています。

デジタル化で手間もコストも大幅カットに成功

デジタル化で手間もコストも大幅カットに成功

通常、映画には35mmフィルムが使われてきました。撮影したものをひとつひとつ現像し、必要なシーンを切り貼りして編集を行ないます。これは大変な手間であり、人手も時間もかかるうえに、フィルム自体が高価なためにコストもかかります。それが、デジタル化の発達により、デジタルカメラで撮影を行なったり、フィルムに撮影したものをスキャンしてデジタルデータに変換し、コンピュータに取り込むことで簡単に編集できるようになったのです。

いち早くデジタル化を取り入れたのは、ハリウッド映画の巨匠・ジョージ・ルーカス監督です。2002年公開の「スターウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」は、世界で初めて全編デジタルでの撮影が行なわれ話題となりました。

その後、デジタルカメラの性能が改善されていき、フィルムの画質と変わらない、あるいはそれ以上と言われるようになっていくことで、デジタルでの映画製作は急速に普及していきました。

製作側のデジタル普及により、映画館での上映もデジタル化が進み始めました。映画の上映は、映画館の後ろにある映写室で、映写技師がフィルムを映写機にかけて行なわれてきました。そのため、製作時にデジタルで編集されたデータを、映画館での上映用に再びフィルムに戻していました。また、上映館が変わるたびにフィルムを届ける運送コストもかかっていました。そこで、上映する際のメディアもデジタルデータにすることで、フィルム変換や運送の手間をカットすることができ、繰り返しの上映によるフィルム劣化や傷がつく心配もなくなりました。

また、映画館ではこれまでできなかった映画上映以外のイベントが可能にもなりました。例えば、サッカーなどのスポーツ中継や人気アーティストのライブ上映、映画の初日舞台挨拶にも中継をつなぐことができます。デジタル上映により、映画館の可能性がずいぶん広がったと言えるでしょう。

日本で一気にデジタル式の映画館が増えていったのは、2009年頃からです。きっかけは、「アバター」をはじめとする大型作品がデジタル3D映画として公開されたことです。そして現在では、ほとんどのシネコン(シネマコンプレックスの略。同じ施設内に5つ以上のスクリーンがある映画館を指す)においてデジタル化されています。

デジタル化で映画館が閉館の危機に

デジタル化で映画館が閉館の危機に

いいことずくめのように見えるデジタル化ですが、その一方で問題も抱えています。デジタル化に対応できない映画館の存在です。

映画フィルムの市場で世界2位のシェアを誇っていた富士フィルム㈱が、2013年3月に撮影・上映用のフィルムの販売を終了。映画館へのフィルムによる配給も減っていき、デジタル機材を導入していない映画館では、新作の上映が難しくなってきています。

デジタル機材を新しく導入するには、1つのスクリーンにつき1,000万円ほどかかると言われています。しかし、ミニシアターなどの小さな映画館ではこの負担は厳しく、存続の危機に立たされているところもあります。

そんな中、地元の人や映画ファンから募金を集める映画館も登場しました。新潟の「シネ・ウインド」では、映画館やインターネットで募金を呼びかけ、約1,900万円を集めることに成功。見事デジタル機器を導入することができました。

いま、映画界全体が急速にデジタル化に向かっているのは明らかなことです。このまま、フィルム上映が無くなり、デジタル上映のみとなるのか、今後の動向に注目です。